【レビュー/音源あり】総合音源の決定版プラグイン「XV-5080」の実力はいかに?【Roland ハード音源エミュ】

こんにちは!あんどりゅーです。
さて、またまたゲットしてしまいました。
物欲記事でも紹介したRoland XV-5080(ソフトウエア音源版)!

というわけで、今回はこのXV-5080のレビューを前回レビューの「JV-1080」との比較を兼ねてやっていきます!

結論、このXV-5080は熱いプラグインですよ!
では、いってみましょう!

これがVX-5080vstの画面です!ラック音源のプラグインって、あまりないから新鮮でいいですね。
目次

どうしてこのプラグインが気になったの?

どうしてこのXV-5080が気になったのでしょうか?

オリジナルハードのXV-5080は前回のJV-1080の後継機で、プリセット数も多くなっているんですよ。
だから、デモやスケッチで使ってみたいな~って。もちろん、作品でも積極的に使ってみたいなと。
イメージでは、同メーカーの後継総合音源のINTEGRA-7ちっくな使い方ができるといいなと。

XV-5080とは?

Rolandのハードの総合音源

まずはオリジナルのハード音源から説明しましょう。XV-5080はどんなシンセだったのでしょうか?

この音源は、2000年発売されたRolandのPCM音源のフラッグシップモデル。当時のローランドPCM音源の最高峰ラックモジュールでした。JV-1080の直系の後継機で、間にJV-2080,XV-3080がありました。
当時としては膨大な波形ROMで、128MBの内蔵波形ROM(XV-3080比で約2倍!)。高解像度・高品位な音色です。

なんと言っても豊富なプリセット音色も魅力。1100種を超える高品位なプリセット・パッチを搭載。
エキスパンションボードの拡張スロットで数多くのプリセットを追加できました。SRXシリーズ(最大4枚)・従来のSR-JV80拡張ボード(最大4枚)に対応し、当時としては異次元の音色の拡張が可能でした。

ハードならではの存在感と信頼性を体現したスタジオ定番、プロ現場でも長年愛用された名機です。
いずれ、実機もほしいです(笑)

項目XV-5080(VST/ソフト)XV-5080(ハード)
発売年2000年
プリセット900以上1100以上
音源方式PCMPCM
動作/パートPATCHモード(単一パート)Performanceモード、PATCHモード
マルチティンバー―(複数インスタンスで代替)16パート
SRX拡張別製品SRX ×4 / SR-JV80 ×4(別売ボード
GM/GM2対応非対応対応(GM2準拠)

XV-5080 レビュー(サウンド編)

出音は?

音を鳴らしてみて感じるのは、JV-1080(VST)よりも平面というかまとまった感じになっているなと。実機を持っていないのでわからないのですが、優等生的な音がします。
とはいえ 音が細いというわけではなく、パートを重ねても干渉しにくいって感じですね。なにも考えずにデモやスケッチを作る場合にいいでしょぅ。PCM音源の強みですよね!

…と思っていたときが僕にもありました(笑)けど、実際JV-1080vstと比べてみると…一緒なんですよね。

ソフトウェア音源なのですが、しっかりハード音源の音はします!PCM音源世代のDTMerにもおすすめです!

プリセットは充実!JV-1080とはプリセット被りは?

XV-5080は、JV-1080よりかなり後発のPCMシンセモジュールなので、プリセットも多いです。全部視聴するだけでかなり時間がかかりました😅 なんとなくですが、JV-1080同様、オリジナルのハード版のプリセットは全部入っていない気はします。

JV-1080のVST版を持っている人にはプリセット被りは気になるところでしょう。ローラー作戦でプリセットをプレビューしている時には気になりませんでしたが、実際はバンクA-Dまで丸かぶりです(笑)ドラムのバンクHも半分被っています。

なので、実質EFGの3バンクがXV-5080オリジナルになります。逆に言えば、被っている部分は差し替え可能なので、出音の違いを活かして行き来するのもありかもですね。

リバーブ抜きがおすすめ

VX-5080って、リバーブがいい感じで効いているんですよ。単体で聴くと気持ちいいです。
しかし、実際DTMで使う場合はリバーブ抜きがおすすめです。単音で使うのなら、リバーブが気持ちいいですが(笑)

後述しますが、リバーブボタンで一発オフにできるのでオススメです。

プリセットの傾向は?

ピアノ

ピアノは充実している。ベーシックなPCMピアノは取り回ししやすい音。ピアノ音源とはまた違うスッキリとしたサウンド。JV-1080vstより粒立ちはないけども、落ち着いた感じですね。

ギター

アコースティックギターは、いい感じです。キースイッチは使えないのでMIDIの打ち込みの腕が試されます(笑)

エレキのクリーントーンもいい感じ(語彙力)。ディストーションギターは、ソロでは使えそうですが、パワーコードのバッキングは打ち込み臭さが出そう。工夫次第ってところかな?デモでは使えるんじゃないかなと。

ベース

ロック系ベース、シンセベース共にRolandサウンドなので、線は細めで迫力はあまりない印象。この辺は、レイヤーやミックスでなんとかなりそうな気がしますが。中でも、スラップベースのローが希薄なので残念です。

ただ、Rolandサウンドってレイヤーしやすいキャラだから、敢えてレイヤーするっていうのも面白いでしょう。

ドラム

JV-1080からXV-5080になってドラムキットは増加したものの、もう少し欲しかったなというのが正直な感想。まぁ、ロックからダンスサウンドまで守備範囲は広くなりました。
ただパラアウトはないので、割り切りは必要。

シンセ

さすがにシンセは強いですね。シンセリードやポリシンセ、ヒット系と充実しています。
けど、なんとなくパッド系が多い気がします。なぜかテクノシンセカテゴリーがあるので、テクノ系は充実??

オルガン

ハモンドオルガンは、PCM音源のだなぁ~って感じです。ロータリースピーカーのスピードを切り替えられるだけまし。(当時僕はハモンドオルガンのエミュ機材を漁っていました(笑))
パイプオルガンはいい感じですよ。

SE/SFX

GMバンクがなくなって、SE系が存在感ないですね。パッド系のSFXは多いのですが、そういうことじゃないんだよって感じです笑

XV-5080 レビュー(外観や使い勝手レビュー)

では、XV-5080の外観や使い勝手のレビューをしていきます。といっても基本はJV-1080と同じなんですけどね。

オリジナル版を模したかっこいいUI

UIはJV-1080と同様にオリジナルハードを模してかっこいい!シャンパンゴールドの高級感最高ですね!

まぁ、ボタンやツマミの割当は変わっていますが、使いやすい配置にはなっていると思います。

ラック音源に鍵盤が生えているのってシュールかつ可愛いと思うのは僕だけでしょうか?(笑)

音色を一発操作できるボタンが増えて使いやすい!

エフェクターやエレメントのオンオフを一発でできるんですが、これは地味に便利。

前述をしましたが、DTMでの使用ではリバーブがじゃまになるので切ったほうがいいのです。これはリバーブボタン(ディスプレイ下)で一発オンオフできます。

このプリセットいい感じだけど、後ろで鳴っている音邪魔だなぁ~って時も、黄緑に光っている1-4のボタンでエレメントのオフにできますよ。

緑ランプの1-4のパーシャルのオンオフが一発でできるし。カットオフやレゾナンス、アタックリリースもつまみでわかりやすく調整できるのはポイント高いです。

プリセット機能まわりが残念。

残念なのは、プリセット選びに関する機能がないのが不自由に感じます。

まずJV-1080同様「お気に入り機能」がないところ。プリセット選びは少し苦労しそうですね。
今どきのプラグインなら、これくらい欲しいところです。

あとは、矢印キーでプリセットが切り替わらないところ。競合のKORG TRITONなどはできるのだから、もう少し頑張ってほしい。ていうか、Rolandさんって、アップデートに消極的な気がします。

ハードから省略された機能も多い

これもJV-1080同様なのですが、マルチモード(マルチティンバー)とGM対応の機能がなくなっています。
マルチティンバーは、1つの音源で複数の音色パートを使えるというものです。DTMでは、複数立ち上げればいいので、なくてもOKです。

GM対応の音色くらいは残しておいてほしかったですね…GMのプリセットって音ネタが多いんですよね。SoundCanvas VAが販売停止になったんだから、GM強化してほしいなぁ。深夜の2時間DTMでは僕は多用してたんですよ(笑)

パラアウトはない

このXV-5080は、ドラムも鳴らせるのですがパラアウトがないので気をつけましょう。
ドラムってミックス時はパラアウトで使うことが多いと思います。
なので、本格的な制作ではドラム音源に差し替えるか、複数のXV-5080を立ち上げて強引にトラックに展開するしかないでしょう。

当時からPCMシンセを使っている人なら大丈夫ですよね!

説明書に一発アクセス!!

JV-1080VSTと同様に日本語説明書に一発でアクセスできるのはいいですね。
ちゃんと製品マニュアルしているのでわかりやすいです。

音色エディットもじっくりできる!

これもJV-1080VST同様、エディット画面がガッツリ広くなっていてとてもやりやすいです。
ていうか、これなら音色エディットのやる気もあがります!

エディットボタンを押すと画面が展開されて、こんなに広いエリアで音色編集できます!

XV-5080 その他のレビュー

では、当ブログではおなじみの「プラグインの4K画面での最拡大」と「負荷」について検証していくコーナーです☺️

4Kでの拡大

毎度おなじみ4K画面でどこまで拡大できるかやってみました。
結果、めっちゃ拡大できます。画面をはみ出すくらい(笑)

プリセットのエディットもこれだけ大画面なら、やる気もでるってもんです😄

負荷は?

気になる負荷は、数値上では結構あります。ただし、実際数トラックに使ってみると、そこまで負荷があるように感じないんですよね。

サブPCで数トラック立ち上げても大丈夫でしたし…そんなに構える必要はないのかも。

StudioOneのパフォーマンスモニター。音源はXV-5080しかなく申し訳ないのですが…ミックスプラグインの数値と比較してもらえれば…

デモ音源(個別トラック付き)

では、ちょっとしたデモ音源を聞いていただきましょう。
特記がないトラックは、ミックスプラグイン不使用です。

パート1 シンセロック調

デモ曲。シンセロック??適当DTMでお送りしています。
ドラム。PopDrumSet 1。
シンセリード。PR-C 014 MKS-80 Brass。
ポリシンセ。PR-A 070 Poly Rock。
ハモンドオルガン。PR-A 055 Tone Wh.Solo。専用音源には負けるけど、これはこれでテクでカバー。
ギターパート。PR-B 002 Dist Gtr 2。ディストーションギターのバッキングは難しいですが、割り切ればなんとか。
ベース。PR-B 013 Finger Bass。キースイッチ使えないけど、もうちょっと作り込むといい感じかも。
Ozone11などを使ってミックス版!!

パート2 歌モノスケッチデモ

ミックスプラグイン不使用でスケッチするとどんな感じになるかやってみました。クオリティのことは言わないの😅

最後に

最後までご覧いただきありがとうございます!
XV-5080のプラグイン版、なかなかいい仕上がりでした。サウンドも、プリセット量も申し分ないです。

JV-1080vstと比べて、プリセット被りが完全上位互換だったり出音が一緒なので、迷っているのならVX-5080一択になるでしょう。

ただし、ハードシンセ由来のプラグインなので、キースイッチパラアウトはないので、それは割り切って使ってくださいね。当時のプロもこれを使っていたわけですから、あなたもできるはず(笑)

では、またお会いしましょう!
なんだかんだいってRolandシンセ大好きなあんどりゅーでした☺️

Rolandのフラッグシップシンセ音源がソフトウェア音源で帰ってきた!!

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