こんにちは!あんどりゅーです。DTMライフ楽しんでいますか?
物欲記事でご紹介したエンハンサー?のSPECTRE(スペクター)。ついにゲットしてしまいました!
(ドンドンパフパフ🎉)
では、早速レビューといきましょうか♪


SPECTREとは? ― EQ感覚で音の存在感を強くできるプラグイン
まずは、SPECTREとはなにかおさらいしましょう!
SPECTREは、Wavesfactoryが開発した倍音(ハーモニクス)を加えて音の存在感を強くするエンハンサー系プラグインです。
2010年にリリースされたプラグインで、現在でも定番の倍音エンハンサーとして知られています。1
え?エンハンサー系プラグイン??なんじゃそれ難しい??(笑)
…イメージとしては「EQみたいに操作できるサチュレーター2」だと思うと分かりやすいです。
見た目はEQだけど、音量を操作するのではなく、やんわりと歪み(ドライブ)を加えて倍音を付加するエフェクターです。
つまり、SPECTREは、EQみたいに指定帯域のみにサチュがかけられるってことです。3
そのためEQよりも自然に前に出てくるのです。例えば次のような使い方ができます。
- キックのアタック感を強くする
- ボーカルをミックスの中で前に出す
- シンセにきらびやかな空気感を加える
- ベースの存在感を少しだけ強くする
このようにSPECTREは、EQのようにポイントを選びながら音の「大きさ」ではなく、「質感」を強くすることができるプラグインです。
EQブーストってあまりいいブーストポイントはないし、やりました感が出がちです。その点、SPECTREなら倍音を追加することで自然に存在感を強めることができます!(たぶん)
一言でまとめると、SPECTREは
「EQ感覚で使える倍音エンハンサー4」
でっす!

どうしてSPECTREが気になったか
以前は、SPECTREは何回か目にしていたのですが、EQ系だと思い込んでいたんですよね。見た目がもろEQだし(笑)
けど、よく調べたらサチュみたいなエンハンサーみたいな…倍音をいじる系プラグインということがわかりました。
それ僕が大好物なプラグインじゃん!!
ほら、サチュってあくまでも隠し味で、ミックスの腕がにじみ出るポイントだと思うのです。
しかもSPECTREって、EQ型のサチュ。これって唯一無二じゃない?ってことで、コレクターとしてもうずいた訳です(笑)

SPECTREの使い心地レビュー
では、SPECTREのレビューいってみましょう。
バンド数は事足りる
SPECTREはEQチックに5バンドの構成になっています。
EQだったら、5バンドか…しかも一番と上と下はシェルフ5かよ!って言いたくなるのはわかります(笑)
なので、帯域は少なく感じるでしょう。
そうは言うてもブースト方向だけなので、バンドはそんなにいりません。
実際に使っていても不便はないですよ。
逆にやりすぎると破綻するので、センスが問われると思いますが☺️

EQとしては使い勝手が…(EQじゃないけども)
使い勝手ですが、少し操作性が物足りません。
確かに基本操作はできるんですよ。ホイールでシェイプのQ値を変えられたり、設定数値上でホイールで上下にパラメーターを変えられたりはするのです。
だけど欲を言えば、CTRLキーとかSHIFTキーとホイールでゲインや周波数の微調整ができるとよかったなと。
FabfilterのEQのPro-Qシリーズをいつも使っている人は、きっとそう感じると思います(笑)
サチュのタイプは、まずはデフォルトをおすすめする!
サチュのタイプがいろいろあって迷いますが、最初はデフォルトのSolid縛りがおすすめです。
効きがわかりやすいですから。慣れるまではSolid縛りにしておきましょう。
サチュって、キャラクターが混じるとサウンドが濁るし、狙いがないのならデフォルトがいいでしょう。
え?変えたい?いや、だから、あぁ、お客様困ります…。え?失敗した?だから言ったのに…
(なにを見せられているんだ?(笑))

| 種類 | 由来・説明 |
|---|---|
| Solid | トランジスタ由来のソフトクリップ。非対称寄りの歪み |
| Warm | Tubeの暗めバージョン。丸く落ち着いた質感 |
| Tube | 真空管由来のソフトクリップ。万能タイプ |
| Tape | テープ由来の歪み。こもり気味+パンチ感 |
| Class B | B級アンプ由来のクロスオーバー歪み。アタック強め素材向き |
| Diode | ダイオード由来の歪み。高域が出やすいタイプ |
| Digital | デジタル由来のハードクリップ。硬めで明確な歪み |
| Bit | ビットクラッシュ系。ローファイな荒さ |
| Rectify | 整流系処理。高めのピッチ感が出やすい |
| Half Rectify | 半波整流系。強い個性のある変化 |
| Clean | 歪みなし。EQ差分のみ通すクリーンモード |
帯域ごとにチャンネルを選べるのは◎
SPECTREの各バンドでは、STEREOやL/Rのみ、そしてM/Sのみも選べます。
今どきは普通ですが、これがないとテンションが下がります(笑)
高域バンドでLやRに振って「自然なステレオ感」を出したり、サイドのみに振って「芯を残して広がりを出す」など、さりげなさを出す大人のやり口ができます👴(←おじいちゃん??大人すぎ(笑))
De-Emphasis機能を使うとさり気なくサチュできる
SPECTREって、EQでバスした(通した)音に対してサチュをかける格好になります。
だから、どうしてもEQブーストしたニュアンスも入ってしまうんですよね。
けど、それだとブーストしたくない帯域の時に困っちゃいます。
そんな時は、De-Emphasis機能を使いましょう。Enebleにするとオンになります。
ブーストされた分を打ち消して、純粋なサチュ成分のみ通します。
さり気なくサチュしたい時はDe-Emphasis機能。覚えておきましょう。テストにでません(笑)
ちなみにDe-Emphasis6の直訳は、「強調を取り除く」です。覚えやすい(๑•̀ㅂ•́)و✧
改善してほしいポイント
基本的にSPECTREはお気に入りなんですが、惜しいポイントも多いんですよね。
周波数だけでなく鍵盤表示もしてほしい!
一応サチュなんで、倍音を扱うんで、Hz表示だけでなく鍵盤でのピッチ表示がほしいところです。
鍵盤のピッチに狙って倍音作りたくないですか??キーのルートに狙うとかね。
(おっと、今回は僕の手の内が晒しすぎかも?(笑))
Pro Qシリーズを使っているとそう思っちゃうんですよね。マニアック過ぎかな?(笑)
バンドの順番を柔軟にしてほしい
SPECTREは、低域から高域にベルタイプの順番が決まっているのがなぁ。
従来のEQによくありがちなのですが、バンドが入れ違うととても違和感ありますよね(笑)
PRO-Qシリーズみたいに順番を意識せずにバンドを使えるといいですね。
これができたら、もっと評価されるとは思います!
操作性のさらなる向上を!
製品の切り口はとてもいいのですが、操作性は向上してほしいですね。
前述の通り、CTRLやSHIFTキー+ホイールスクロールでゲインなどの操作もできるようにして欲しいですね。
UIをそろそろリニューアルしませんか?
UIは、けっして良くないわけではないですが、今風かと言われると…ちょっとだけ微妙です。
もっと評価されても良いプラグインだから、UIもリニューアルしてほしいなぁ。
ほら、UIがかっこいいプラグインって、制作のテンションもブチ上がるじゃないですか?(唐突のDQN感(笑))

その他レビュー
4K画面の最拡大はどこまでできる?
DTMを4K画面でしている人も多いでしょう。というわけで、4Kでスケーリング100%でどこまで拡大できるかテストしてみました。
結果は、以下の画像の通り。ちょっと小さいですね。
とはいえ、ガチのEQのような細かい設定をすることはないので実用の範囲内ではないでしょうか?

負荷は?
次にCPU負荷はどれくらいか見てみましょう。下の画像は、StudioOneのパフォーマンスモニターの画像です。
実際にプロジェクトで使ってみた結果は…
なんか振り幅が大きいです!
1近辺と10近辺で分かれてますが、Qualityの設定で結構変わる感じです。
Qualityは3段階で切り替えられるんですが、要はオーバーサンプリング7の設定なんですよ。8
だから、ダイレクトにCPU負荷に影響するようです。

どんな時に使える?
シンセや上モノに
シンセや上モノが地味でなんだかなぁ~って時に使ってみてくださいな。明るさ・艶・気配を足せますよ。ただし、さり気なくですよ。何事もやりました感出したらダサくなることが多いですよ(経験者談)
ベースに
ベースにかけて、スマホの小さいスピーカーでも聴こえるように細工もできますよ。
SPECTREなら、帯域をEQのようにきめ細やかに設定できるから、ベースサウンドに合ったサチュ(エンハンサー)をかけやすいですよ。
空気感に
高域のサイドだけに設定すれば、空気感を足せますよ。
これは、トラック単体でというより、バスやマスターで使うのが吉です。たぶん。
おまけ
おまけとしてプリセット一覧載せておきますね。マニュアルにも載っていません(ドヤ)
意外にプリセットから選んでみたり、分析するとうまく使えますよ☺️
| ジャンル | プリセット数 | プリセット名 |
|---|---|---|
| Bass | 9 | Bass Booster, Bit Bass, Full, Jazz, Round Tape, So Low, Standard, Sweetener, Upright Bass |
| Drums | 12 | Bright Snare, Click Kick, Cymbals, Fat Bottom, Floor Tom, Hi Tom, Kick, Medium Tom, Punchy Snare, Refresh, Snare, Vintage Drums |
| Experimental | 6 | Aural, Basstructor, Bit Low, Lo-res Tape, Nasty Clipping, Weird Sides |
| Guitars | 7 | Acoustic Body, Bass Boost, Bright Acoustic, Classic, Clean, Standard, Stereo Acoustic |
| Keys | 13 | Clean Grand, Grand Character, Grand Piano 1, Grand Piano 2, High Piano, Low Piano, Organ, Rhodes, Stereo Synth, String Enhance, Synth Bass, Synth Presence, Warm Pad |
| Mastering | 10 | Add Brightness, Attack, Bass Boost, Bass Improve, Clarisonic, Dance, Final Touch, Hi-Fi, Stereo Widener, Thicker |
| Vocals | 13 | Airy Background, Backing Vocals, Choir, Comp, Female, Male, Pop, Push, Slammed, Telephone, Vocal, Vocal Presence, Voice-Over |
最後に
最後まで読んでいただきありがとうございます!
ということで、SPECTREのレビューで欲しくなっちゃいましたか?(笑)
結論…
このプラグインは、倍音使いを自認するあなたにはとっておきのプラグインです。EQちっくにサチュをかけられるし唯一無二のプラグイン(言い過ぎ?)ですから。
僕は、EQでカットして、SPECTREのサチュでさり気なくブースト感を出す使い方をしています。
適材適所ってやつですね!
逆にこの記事を読んでいてもチンプンカンプン…っていう人にはまだ早いかな?と思います。
耳が鍛えられてないと、正直EQのブーストとの違いはわからないかもです。
違いがわかる男のSPECTRE…(ぱやぱぁ、ぱぱーぱぁ~(ネスカフェ風に))
というわけです(どういうわけで?)
お値段は、約17,000円程度とリーズナブル…ではないですが、元は取れますよ。
まぁ、セールを狙うといいかもですね☺️
- プラグインのabuot画面では2010-からの表記があるので、2010年からだと思いますが、そんなに前からあったの?? ↩︎
- サチュレーター:音に軽い歪みと倍音を加えて質感や存在感を足す処理。SPECTREはそれをEQ的な感覚で帯域ごとに扱える、エンハンサー寄りの設計です。 ↩︎
- 例えるなら、マルチバンドEQのサチュ版→Saturn2で、ダイナミックEQのサチュ版→SPECTREかな?ニュアンスは微妙だけど… ↩︎
- エンハンサー:特定の帯域に倍音や質感を加えて、存在感や華やかさを引き出すエフェクト。EQのような単純な持ち上げ方では物足りないときや、音に気配や艶を足したいときに役立つ。 ↩︎
- 棚型のEQの形。ポイントとより外を棚ごとごっそり持ち上げます。ハイシェルフとローシェルフがあります。 ↩︎
- Emphasisという単語は、MiniMoogではレゾナンスの文脈で登場します。シンセ使う人は覚えておきましょ。 ↩︎
- オーバーサンプリング:内部で整数倍のサンプリング周波数にして音質を保ちやすくする機能。ナルシスト…じゃなくてナイキスト周波数や折り返しノイズで調べると、意味がつかみやすいです。 ↩︎
- Normalは1倍、Mediumは4倍、BESTは16倍のオーバーサンプリング…ん?16倍??48kHzが内部で768kHzになるってこと?? ↩︎
記事を最後まで読んでいただきありがとうございます!感想やご質問はありませんか?コメントしていただけるとありがたいです\(^o^)/