【レビュー】Oxford Envolutionで自由自在トランジェントを手に入れろ!【DTMプラグイン/Sonnox】

トランジェントシェイパーという言葉を聞くと思わず反応してしまうみなさん、こんにちは!
(こんにちは~!!)

やっぱりトランジェントシェーパーっていいですよね~(水野晴郎風に)
ドラムやベースのアタック感を調節したりと、ミックスで必須になっている人も多いのではないでしょうか?
(さては、あなたも?)

そこでオススメなのは、Oxford Envolution!!
そう、SonnoxのOxfordシリーズのトランジェントシェーパーなのです。
(名前はエボリューションエンベロープをかけているのかな?)

というわけで、今回は、トランジェントシェイパーのSonnox Oxford Envolutionについてレビュー解説していきます!

目次

Oxford Envolutionについて おさらい!

まずは、Oxford Envolutionはどんなプラグインなのか、軽くおさらいしておきましょう。

Envolutionは、革新的なエンベロープシェイピングプラグイン。
音のアタックとサステインを自在にコントロールできるので、ミックスのいろいろなシーンで活躍します。
伝説的なデジタルコンソールSony OXF-R3の一部をモデリングしていて透明感と柔軟性が持ち味です。

最大の特徴は、「周波数ごとにアタックやサステインの独立調整できる」こと。
「ドラムやシンセのアタック感を強調」したり、「リバーブの余韻を抑える」といった、高度な音作りができます。
また、広がりのある空間感を強調したり、不要なアンビエンスを整理するといった時にも力を発揮することでしょう!

シンプルなインターフェースと直感的な操作性で、あらゆるジャンルの音楽制作に対応。ミックス全体の質感をコントロールしたいDTMerにとって、欠かせない一台に…なるといいですね(笑)

じゃーん!これでSonnox Envolotionのご尊顔です(笑)

なぜ気になったの?

では、なぜ僕がEnvolutionを気になったのでしょう。その理由に迫ってみましょう!(セルフ!?)

Sonnox製品が好感触だったから

このブログの愛読者さんならお気づきでしょう。
最近Sonnox製品のレビューが多いですよね?(笑)

InflatorやOxford EQなどのOxfordシリーズが魅力的でレビューに力がはいっちゃっています。
デジタルコンソールの持ち味が好きだからかな。
やっぱりOxfordシリーズは、使っていて好感触なんですよね。デジタルミュージックとの相性がいいです。

気に入ったメーカーは、一通り揃えたくなるのが人情ですよね(笑)

【レビュー】Oxford Inflatorは地味だけど、できる子でした【定番】
【レビュー】Sonnox Oxford EQ はシンプルに見えて老舗のこだわりをビンビン感じる透明感がサイコーEQですわ!【DTMプラグイン】

トランジェントシェーパー コレクターだから

最近トランジェントシェイパーをよく使っていて、これがないと生きてけないってくらい…(おおげさ)

特にドラムサウンドに多用します。
シンセ系のドラムの場合、シンセのエンベロープで何とかできそうです。
しかし、トランジェントシェイパーはまた話が別なんですよ〜。
例えば、909スネアの連打でもトランジェントを持ち上げてあげると粒立ちもはっきりします。

このように連打や複数のノートに対する挙動も調節できるので、多用しています。

今までは、KiloheartsやNeutron 5のトランジェントシェーパーを使ってきましたが、このEnvolutionはいかに??

Transition Shaperっていいですよね~♪

Envolutionのレビュー本編!!

では、Sonnox Envolutionのレビュー本編いってみましょ!

トランジェントとサスティンで完全分離できる

トランジェント(アタック部分)だけでなくサスティンも処理できるのがいいですね。
サスティンも持ちあげてボリューミーにしたり、下げてオケになじませたり。
使い所はいろいろ考えられます。

しかもそれぞれを完全に分離して操作できるのもミソ。
サスティンも操作できるトランジェントシェーパーは珍しくないけども、ここまで独立しているのはめずらしいですよ!

トランジェントとサスティンを完全独立操作できる!

波形もチェックしながら

モニターで波形とトランジェントとサスティンのかかり具合をチェックできます。
耳だけでは分かりづらい繊細な調節もできますよ。
この表示形式は僕は初めてですが、使いやすいなぁって感じます。

入力波形にトランジェントとサスティンのかかり具合がわかります。
トランジェントがどの波形に反応しているかもわかるので使いやすいです。

周波数でドライウェットを設定できる

Envolutionは、トランジェント、サスティンそれぞれを効き加減を周波数帯グラフで設定できます。
さらにきめ細やかで自然なエンベロープの設定ができますね!
それぞれ1バンドですが、これくらいが使いやすくていいです。

各部を画面でレビュー

では、キャプチャー画面を見ながら各部分のレビューをしていきましょう。
(レビュー本編と重複することもあります)

トランジェント部

いわゆるアタック部分(エンベロープでいうディケイまで)を調節する部分です。
メインレベルコントロール / ATTACK / HOLD / RELEASE / SENSIVITY で調節。

ただ、パラメーターが%表示なので直感的ではないですね。
これはサスティン部も同じなのですが、マニュアルを見てもいまいちわかりませんでした(笑)

トランジェントシェイパーにしては、パラメーターが多いですね。
きめ細やかな処理がしやすいなと感じました。

バイパスボタンがあるので、トランジェントだけ、サスティンだけといった聴き比べもできるのもミソです。

つまみ・パラメーター効果補足
メインレベルコントロールトランジェントのレベル(マイナス値も)効果はつまみ内部のメーターでも表示。
ATTACKトランジェントの立ち上がり強さ
HOLDアタックしたまま持続近接したトランジェントをグルーピングできる(自然になる)
RELEASEトランジェントの減衰%数値が大きいほど長くなる
SENSIVITYどけだけの強さのトランジェントまで検出するか意外に重要
トランジェント部。アタック部分はお任せ!

サスティン部

サスティン部もトランジェント部と同様のつまみ配置なのですが、HOLDの位置が違います。
最初は「ん?なんで」って疑問でしたが、解決しました。HOLDはガマンの子で、どれだけ踏ん張ってからサスティンかけるかってパラメーターでDelayに相当します (本当に?(笑))

つまみ・パラメーター効果補足
メインレベルコントロールサスティンのレベル(マイナス値も)効果はつまみ内部のメーターでも表示。
HOLDサスティンを遅らせるトランジェントを聴かせる処理に
ATTACKサスティンの立ち上がり強さ
RELEASEサスティンの減衰%数値が大きいほど長くなる
サスティン部。持続部分のコントロールはここ!

波形表示部(エンベロープ・スコープ)

波形とトランジェントとサスティンの効きが表示されます。
黄色グラフがトランジェント、紫グラフがサスティン。区別しやすいけど、紫色はちょっと見にくいかなぁ。

こう見えて、静止した状態、スクロール表示など5つの設定が切り替えられます。
見た目に以上に高機能ですよ。

黄色がトランジェント、紫がサスティンのかかり具合。紫がちょっと見にくいかなぁ…

周波数設定(スペクトル・シェイピング)

このEnvolutionでは、周波数帯ごとに効き具合を設定できます。
といっても、マルチバンドというわけでなく、効果のフィルターをかけられるってイメージですね。
ピーク「Focus」、傾き「Tilt」のそれぞれのモードで設定できますよ。
だから周波数帯で狙って効果をかけられます。

しかもトランジェントとサスティンで別々に設定できるのがミソ。
さらにきめ細やかで自然なエンベロープデザインができそうですよね!

ちなみにマルチバンド処理ではないので、位相崩れもないらしいです。
ガンガン使えちゃうから使いすぎ注意(笑)

周波数設定は、ティルトとフォーカスの二種類。画像はティルト。1バンドしかないけど、カーブが設定できるから使いやすいかと。

アウトプット

アウトプットセクションは、かわった所はあまりないです。
ゲインの他に、MIX、WARMTH、DIFF、BYPがありますよ。

差分を聴くDIFFも装備。ちゃんと押さえてますね。
WARMTHがいまいちわからなかったですが、単なるサチュではない気がします。
(マニュアルは見たのですが…)

つまみ・パラメーター効果補足
OUTPUTレベルコントロール。
MIXWET/DRYでパラレル効果も。
WARMTH倍音を付け加える。温かみと豊かさを与える
DIFF差分を聴く。DIFF(リッスンモード)デルタモードみたいなもの。
BYPバイパス。

その他レビュー

Envolutionの4K表示と負荷について見てみましょう!

4K表示

4K(スケーリング100%)での再拡大表示を見てみましょう!
今どきのプラグインは、ほとんど対応していますからEnvolutionも大丈夫でしょう!

では、見てみましょう…ズコーッ!
(早い!w)

大海原に浮かぶEnvolutionって感じです。まぁ、作業にはギリ支障はないです。

知ってましたけどね。Oxfordシリーズはこんなもんです。
31インチの4Kモニターでは作業はできますが、もうちょっと頑張ってほしかったなぁ。
かといって、アップデートしていないわけでもないんだよなぁ。。。

負荷は?

プラグインで気になるのは負荷(重さ)。
Envolutionはどうかな?いつも通りStudioOneのパフォーマンスモニターで見てみましょう!

結果は…おっ、負荷は軽量ですよ。これなら、全トラックに入れてもいいかな?

ライセンスについて

ライセンス管理はiLokで

Sonnox製品は、iLokでライセンス管理します。
といっても、クラウドでできるのでドングルはいりませんよ。
1ユーザーで2台まで使えますよ。

導入までを振り返ってみた

どうやってEnvolutionを導入したかふりかえってみました。

公式サイト(Sonnox)からダウンロードしたファイルをインストール。
DAWのプラグインスキャンの時にオーソライズします。
ログインして、iLokロケーションを選択していきます。

最後に

最後まで読んでいただきありがとうございます!
トランジェントシェイパーってミックスで必須になってきた感があります。
いい感じに全部の音聴かせたいですもんね。

DAWの付属のトランジェントシェイパーもあります。けれど、シンプルすぎたり、そもそも付属していなかったりします。
その点、Envolutionは多機能で高性能。
さすがはハイエンドコンソール出身のトランジェントシェイパー(笑)
あなたの好きなあの曲も、元のコンソールのトランジェントシェイパーでメイキングしてあるかもですよ😊

僕の持っているトランジェントシェイパーの中でも一番使えるので、オススメです!

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