こんにちは!ブラックフライデーを過ぎても物欲が止まらないあんどりゅーです。
今回は、Plugin Boutiqueから新しくリリースされたScaler EQのレビューいってみたいと思います。
このプラグインは革新で、スケール内の音をEQできるというもの。
なんか凄そうですが、実際の使った感じはどうなのでしょうか?
正直、初見はあまり好印象ではなかったですが、これは使えそうな予感なプラグインです!
では、いってみましょう!
Scaler EQとは?
では、まずScaler EQについておさらいしておきましょう。
Scaler EQは、僕らがいつもお世話になっているPluinBoutiqueがリリースした新しいタイプのEQです。
(PluginBoutiqueといえばScalerが有名ですよね。おや、名前が被っているのは…当たり前?)
先程も触れましたが、これは
スケール内の周波数をイコライジングする新進気鋭のEQ
なのです。
倍音のEQは聞いたことあるのですが、スケールのEQは初めてです。
これは期待かな??
【Scaler EQのその他概要】
- 6バンドEQ(ハイパス、ローパスとその他4。その他はスケールEQもできる)
- MSでのEQも可能
- ダイナミックEQ可能
- 低域をモノラルにできる
- ステレオの広がりもコントロール可能
- 豊富なプリセット
- 通常のEQとしても使える
使い方は?
使い方は、簡単です。
通常のEQと基本は変わらないです。
(普通のEQとしても使える)
ただ、DAWを再生して曲のスケールを判定する機能があったり、若干普通と違うところもあります。
効果は?
僕は、濁りを取り除きクリアにする効果があるのかな?と感じました。
オールマイティーではなく、問題があったり相性のよくない素材のテコ入れに使うといいかも。
Scaler EQ レビュー 外観編
まずは外観レビューいってみましょう。
では、画面いってみましょう!ドーン!
こんな見た目になっております。
やっぱりScalerと似てますね。
これってフラットデザインというのかもですが。
正直あまり好きじゃないんですよね。
触っててテンションが上がりません…
(好みの問題ですが)
画面は複雑ではないので、なにをすればいいのかなんとなくわかります。
わかりやすさの点では◎
けど、スペアナがキレイじゃないなぁ。。。
滑らかでないし、これはバージョンアップでぜひ改良してほしいです。
サウンドは?
Scaler EQのサウンドはいかがなのでしょうか?
公式動画を見ていただくと早いと思います。
(丸投げかよ)
機能と使い勝手は?
普通のEQとほぼ変わらない使い勝手
Scaler EQの使い勝手は、普通のEQと変わらないです。
EQとしては6バンドEQなのですが、スケールでできるのは真ん中の4つだけだったりします。
(ローパスとハイパスは、スケールとあまり関係ないので合理的ではあります)
6つしかないのかと思うじゃないですか?
これ、意外に足ります。
普通と違って、櫛(くし)みたいにEQカーブができるので、少しだけかけてもあまり変化ないですし。
※普通のEQだと6バンドは物足りなく感じちゃうあんどりゅーです。
このEQは、特性上ガッツリかけても他への影響が少ないのが特徴です。
なので、普段のEQよりイッちゃっても大丈夫です(笑)
転調への対応は?
スケールのEQなので、スケールを設定できるのですが、転調の時はどうすればいいのかわかりません。
スケールの設定をオートメーションで変えれるわけではないですし。
…と思っていたのですが、スケール別にバンド設定して、オートメーションでオンオフすればイケないこともないようです。
(スケール設定のGlobalがオフ状態でスケールを個別に変更できます)
スケールのEQってどうよ?
肝心の「スケールでEQってどうよ?」って点ですが、最初は正直良くわかりませんでした(笑)
ハイをブーストすると確かにクリアになるけど、普通のEQでもいい気もしました。
豊富なプリセット
150種類のプリセットがあり、EQとしては多いほうでしょう。
カテゴリー分けもしっかりしていて使いやすいです。
正直、プリセット使わないで0からやると正解にたどり着きづらいと思います。
なので、まずはプリセットをいじってみるといいでしょう。
僕も0からやって「なんやこのプラグイン」と思ったのは内緒です(笑)
プリセットを選んでみると印象が変わります。
今までのEQの勢いでやると躓くかもです(; ・`ω・´)
カテゴリー | プリセット数 |
---|---|
Bass | 13 |
Drums | 17 |
Guitar | 21 |
Keys | 14 |
Master | 19 |
Orchestra | 16 |
Sound Design | 15 |
Synth | 16 |
Templates | 5 |
Voice | 14 |
豊富なEQタイプ
Scaler EQって、バンドのシェイプを変えれば普通のEQとしても使えます。
ていうか、シェイプの種類が多めなので臨機応変に切り替えられるのが便利。
まぁ、Scaler EQらしく使いたいのならHarmonic Peakを多用することになるでしょう。
シェイプの種類 | 説明 |
---|---|
Low(High) Cut | 指定された周波数より下(上)をカット |
Low(High) Shelf | 指定された周波数より下(上)を均一に減少・増加。 (棚をイメージするとわかりやすい) |
Magic Low(High) Shelf | 上のShelfと同様。こちらはステレオイメージを考慮する。 |
Peak | 指定の周波数付近をブースト、カットする。 |
Harmonic Peak | Peakと同様だが、指定のキーの周波数をブーストやそれ以外をカットする。 ※他のパラメーターで機能が変わる |
Harmonic Peak +- | Harmonic Peakと同様だが、指定のキーの周波数をブースト、それ以外のカットを同時にする。 |
理解につまずきそうで重要なスケールロックモード
各EQのバンドをフォーカスしている時に「scale lock mode」というちっさいウインドゥが表示されます。
harmonic peakが時に有効なのですか、最初なんじゃコリャと、こんがらがるポイントです。
(特に僕みたいにオツムの足りない象さんは(笑))
下の表に機能を説明してみましたけど伝わるでしょうか?(; ・`ω・´)
つまり、ゲインを上げたり下げたりする時にScaleのインとアウト、どちらを適用する?というオプションです。
通常は、デフォルトでOK。
カット前提で不快な成分を調べる時は両方外すといいでしょう。
ていうか、オプションがあると気になっちゃいますよね(笑)
項目 | 説明 | デフォルト |
---|---|---|
in scale | スケール内の音に対してEQする。 (スケール外は「out scale」。オフで対象) | ON |
flip harmonics | カット方向でinとoutを反転。 | ON |
in scale | frip harmonics | ブースト時スケール | カット時スケール | 備考 |
---|---|---|---|---|
in | out | 通常はこちら(デフォルト) | ||
in | in | |||
out | in | |||
out | out | スケール外の問題成分を特定してカットする時に便利 |
負荷は?
では、負荷はどのくらいなのでしょうか?
下のStudioOneのパフォーマンスモニターでは、EQの割に負荷は高いようです。
しかも、ダイナミックEQを使うほど増えていきます。
いろいろなトラックに挿すというより、ここぞって言うところで使うといいでしょう。
4K表示は?
当ブログ恒例の、4Kでの最拡大がどこまでできるのかを見てみましょう。
そこそこ大きくできるようですが、4K画面いっぱい…というわけにはいかないようです。
導入までの画像ギャラリー
最後に
最後までご覧いただきありがとうございます!
このScaler EQは、変わったアプローチのEQなので使いどころに悩むかもしれません。
こんな時におすすめです。
・カットしたい帯域があるけど、美味しいポイントも削れてしまう
・クラッシュシンバルやベルなどの倍音が多いパートのカットEQ
・2mixをクリアにしたい
といった感じで、活用範囲は割と広いですしこのEQじゃないとできないこともありそうです。
初稿では辛口のレビューになったのですが、使い込んでいくとこのEQの有用性がわかってきて手放せなくなってきました。
ただし、革新的EQの初号機なのでまだまだ改善の余地はあるので、これからのバージョンアップでさらに魅力的な製品になるのを期待しています!
感想をコメントしていただけるとありがたいです\(^o^)/